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在職中に未払い残業代を請求するメリット・デメリットとは?

「ブラックな会社を退職したことだし、未払いになっている残業代を請求しよう!」
このように、当事務所に相談される方のなかで、退職をきっかけに残業代請求を考えるようになった、在職中に残業代請求をするのを控えていたといった方が少なくないことは事実です。しかし、在職中の残業代請求では、残業していた証拠を確保しやすいなど、メリットも多数あります。
そこで、本コラムでは、在職中に未払いの残業代を請求するメリット、そしてデメリットについても解説いたします。

今回の記事でわかること
  • 在職中に残業代を請求することで、獲得できる残業代が変わる可能性がある
  • 在職中に残業代を請求するメリット
  • 在職中に残業代を請求することで生じるデメリット

在職中に残業代請求をするメリット

(1)時効により残業代が請求できなくなることを防げる

残業代の請求権は、毎月の給料日のように、本来残業代が支払われるべきだった日から3年(※)が経過すると、時効により消滅します。

つまり、3年前から残業代が支払われていないにもかかわらず、残業代を請求していない場合、毎月3年前の残業代1ヵ月分が、時効により請求できなくなります。在職期間が長く、残業代の未払いが続いている方は、在職中に残業代を請求するかどうかによって、支払い対象となる期間に差が生まれるわけです。

※2020年4月1日以降に支払日の到来した賃金請求権(残業代請求権)の消滅時効の時効期間は、3年です。ただし、2020年3月31日までに支払日の到来した賃金請求権(残業代請求権)については、消滅時効の時効期間は2年となりますが、すでに裁判上の請求を行っている場合には、時効の完成が猶予されますし(民法第147条1項)、すでに相手方が残業代請求権があることを承認していた場合には、時効が更新され、新たに消滅時効が進行することになります(民法第152条1項)。

このような事態を防ぐには、原則として、訴訟の提起や労働審判の申立てといった裁判手続をする必要があります(民法第147条1項1号)。また、いきなり裁判手続に進むのではなく、会社に対して、残業代の支払いを求める意思を通知(「催告」といいます)すれば、通知が届いた日から半年間は時効になるのを暫定的に止める(「猶予」といいます)ことができます(民法第150条1項)。

もっとも、いつ、誰に、どのような文言や方法で支払いを求めれば、法律上「催告」として有効となるかについては、法律・判例を踏まえた判断が必要なケースもあり、この判断を誤ると、請求額が大幅に減ってしまうおそれがあります。

もし残業代請求について在職中に弁護士へご依頼いただければ、これらの判断を弁護士に任せることができます。さらに、労働者ご自身で催告する場合と、代理人弁護士が催告する場合とでは、会社の受け止め方やその後の対応が変わるケースもあり、弁護士に依頼すると副次的な効果も見込めるでしょう。

(2)残業代請求に有効な証拠を集めやすい

別のコラムでも解説したように、残業代請求では、給料や残業時間に関する証拠が極めて重要です。

このうち、就業規則や賃金規程は、職場に備え置かれていたり、従業員専用のツールから閲覧できるようになっていたりするため、通常は退職後にコピーをとることは不可能です。

また、タイムカードや日報、タコグラフといった証拠は、在職中であれば、手元にある直近のものをコピーしておくことも可能でしょう。労務担当に気心の知れた同僚がいれば、さらに古い時期の証拠を見せてくれる場合もあるかもしれません。在職中に弁護士へご依頼いただければ、証拠の重要度や集め方などについて、弁護士からアドバイスを受けながら請求の準備を進めることができます。

(3)労働環境が改善される、退職を交渉材料にできる場合がある

残業が日課と化している状況で残業代を請求した場合、会社は「今後もこの人に残業をさせ続けていると、さらに請求額が増えるかもしれない」と考え、残業が生じにくいような業務に配置転換を命じてくることがあります。

また、残業代請求の交渉のなかで会社から退職勧奨され、「退職に応じてくれるなら、残業代の支払い額も上乗せできる」との条件が示されることもあります。ケースとしては稀であり、そもそもそのような配置転換や退職勧奨が、こちらにとって不本意な内容にとどまる可能性もあります。しかし、退職後に請求する場合には考えられない決着方法であるという点で、在職中に請求するメリットといえるでしょう。

在職中に残業代請求をするデメリット

ここまで、在職中に残業代を請求するメリットについてお伝えしてきました。その一方で、在職中に会社に対して未払い残業代を請求すると、会社とトラブルにならないか心配ですよね。なかには、「職場で上司などから嫌がらせ・パワハラをされるかもしれない」、「解雇などの懲戒処分を受けるかもしれない」といった懸念を抱く方もいらっしゃるのではないでしょうか。

しかしながら、これらの行為自体、その内容や程度によっては認められるものではなく、残業代とは別に、会社に対して行為の是正や賠償金の支払いなどを求めることができます。もし、弁護士を通じて残業代を請求していれば、弁護士からこれらの行為について抗議することも可能です。

また、在職中に労働者の方が上司に、「残業代が未払いになっているので、支払ってほしい」と話を持ち掛けたところ、「残業代を請求するなら、過去にお前が犯した仕事のミスについて損害賠償を請求する!」などと脅されたというケースもあります。

もっとも、判例によれば、労働者が故意(わざと)や重大な過失によって犯したミスではない限り、労働者が損害の責任を負うのは一部分にとどまります。さらに、損害額がせいぜい数十万円にとどまるという場合、会社がそれとほぼ同程度の報酬を顧問弁護士に支払ってまで賠償金を請求してくる可能性は、現実的に考えて相当低いといえるでしょう。

これに加えて、仮に退職後に残業代を請求したとしても、逆に会社から損害部分の請求を受ける可能性がゼロであるとはいえないため、必ずしも在職中の残業代請求に限って生じるデメリットというわけではありません。

まとめ

このように、未払い残業代を在職中に請求すると、大きなメリットがあります。そして、ご自身で残業代請求を行うより、弁護士へお任せいただくことで、これらのメリットを生かし、より有利に残業代請求ができるでしょう。

他方、在職中の未払い残業代請求で懸念されがちなデメリットは、必ずしも現実的ではない、あるいは弁護士へ依頼すれば対処できるものも多くあります。何より、残業した分の対価を求めている(正当な権利を行使している)だけなのに、「過去の仕事のミスについて賠償を請求する!」といったような不利益をちらつかされて、残業代請求を断念してしまうことは、それこそ、「ちょっと脅しておけば、歯向かうのを諦めるだろう」という会社の思うツボなのです。

在職中の残業代請求をより有利に進めるため、会社に屈せず請求していくためにも、自分一人で立ち向かうのではなく、弁護士へのご依頼を強くおすすめします。アディーレ法律事務所は、在職中であっても退職後であっても、残業代請求に関するご相談は無料です。何かお困りのことがあれば、いつでもご連絡ください。

監修者情報

弁護士

山内 涼太

やまうち りょうた

資格
弁護士
所属
東京弁護士会
出身大学
東京大学法学部、東京大学法科大学院

裁判に関するニュースに寄せられた、SNS上のコメントなどを見るにつけ、法律家が法的な思考をもとに下した判断と、多くの社会一般の方々が抱く考えとのギャップを痛感させられます。残念でならないのは、このようなギャップを「一般人の無知」と一笑に付すだけで、根本的な啓発もなく放置したり、それを利用していたずらに危機感を煽ったりするだけの法律家が未だにいることです。法の専門家として、専門知を独占するのではなく、広く一般の方々が気軽に相談し、納得して、法的解決手段を手に取ることができるよう、全力でサポートいたします。

弁護士  正木 裕美  [愛知県弁護士会]

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