製造業の残業代請求

人手不足などにより過剰な残業が発生しがちな製造業。2交代制やシフト制で割増賃金が適切に支払われていないことや、“名ばかり管理職” を理由に残業代が支払われていないことも少なくありません。

このページでは、製造業で働く方が残業代を請求するために知っておくべきポイントをご紹介します。

対象となる職業

工場での加工業務、工場での軽作業、設備保全、メンテナンス、設備管理、設計・生産管理

あなたは、法律的に正しくない“会社の常識”によって、「残業代は出ない」と思い込んでいませんか？

製造業の残業代に関するよくある誤解と、残業代請求ができるケースについて解説します。

「残業代は〇〇手当に含まれている（固定残業代制）」として、時間外労働に対する残業代が一切支払われていない場合があります。

しかし、労働契約書や就業規則で、残業の対価として支払われる部分の金額と、残業以外（たとえば、ある作業を担当すること）の対価として支払われる部分の金額が区別されていなければ、固定残業代制は無効となり、残業代を請求できる可能性があります。

始業時間前や終業時間後に作業服へ着替える時間や、朝礼の時間は労働時間に含まれないと誤解されがちです。

しかし、作業服への着替えや、朝礼・朝の体操への参加が会社から業務上義務づけられているのであれば労働時間と判断され、その分の残業代を請求できる可能性があります。

確かに、労働基準法上の「管理監督者」であれば残業代は出ません（深夜手当は除く）。

しかし、「管理監督者」かどうかは実際の職務内容や権限から判断され、「管理監督者」に該当しない場合、残業代は支払われます。管理職手当などが支払われているケースでも、過剰なサービス残業を行っている場合は、残業代を請求できる可能性があります。

など