退職代行に関するコラム

退職代行で起こるトラブルは?回避する方法や弁護士に相談するメリット

公開日: 更新日:

退職代行サービスの利用を考えている方のなかには「トラブルになったらどうしよう」「悪質な業者にだまされたくない」といった不安を感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

トラブルを避けて会社を辞めるためには、起こり得るトラブルやリスクをあらかじめ知っておき、正しく対策することが大切です。
そこでこのコラムでは、退職代行で実際に起こり得るトラブルの具体例とその原因を詳しく解説します。
トラブルを防ぐための具体的な方法などもご紹介しますので、退職代行サービスを利用して後悔しないためにも、ぜひ最後までご覧ください。

今回の記事でわかること
  • 退職代行の利用で起こり得る主なトラブルとその原因
  • 退職代行の利用で起こり得るトラブルを防ぐ方法
  • 退職代行を弁護士に依頼するメリット
目次
  1. 退職代行の利用で起こり得る主なトラブル
    1. 非弁行為を行う業者に依頼してしまう
    2. 会社に取り合ってもらえない
    3. 退職金や未払い残業代を受け取れない
    4. 有給休暇を消化できない
    5. 損害賠償を請求される
    6. 退職後に必要書類が送られてこない
    7. 予想以上の料金を請求される
  2. 退職代行でトラブルが起こる原因は?
    1. 会社に問題がある
    2. 退職代行業者の対応が不十分
    3. 利用者自身の準備不足
  3. 退職代行で起こり得るトラブルを防ぐ方法
    1. 料金とサービスの範囲を確認する
    2. できる限り事前に退職の準備をする
    3. 正しい情報を伝える
    4. 弁護士に依頼する
  4. 退職代行を弁護士に依頼するメリット
    1. 非弁行為のリスクがない
    2. 退職に関するさまざまな交渉ができる
    3. 法的問題にも対処できる
  5. まとめ
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退職代行の利用で起こり得る主なトラブル

退職代行サービスでは、主に以下のようなトラブルが起こり得ます。

  • 非弁行為を行う業者に依頼してしまう
  • 会社に取り合ってもらえない
  • 退職金や未払い残業代を受け取れない
  • 有給休暇を消化できない
  • 損害賠償を請求されても交渉してもらえない
  • 退職後に必要書類が送られてこない
  • 予想以上の料金を請求される

それぞれ詳しく見ていきましょう。

非弁行為を行う業者に依頼してしまう

「非弁行為」とは、報酬を得る目的で、弁護士資格のない人が弁護士にのみ認められた行為を行うことをいいます。
非弁行為は、弁護士法第72条で禁止された違法行為です。

たとえば、以下のような「交渉」や「請求」を一般の退職代行業者が行った場合、「非弁行為」にあたるとして2年以下の懲役または300万円以下の罰金が科されます。

  • 未払い残業代の請求
  • 退職日や退職条件の交渉
  • 有給消化の交渉 など

非弁行為を行う業者に退職代行を依頼してしまうと、希望通り退職できないなど、さまざまなトラブルに巻き込まれてしまうリスクが高まるため注意しましょう。

会社に取り合ってもらえない

一般企業による退職代行サービスを利用した場合、会社が退職代行業者からの連絡に取り合わないケースも考えられるため、注意が必要です。

弁護士資格を持たない一般企業による退職代行でも、「退職の意思を会社側に伝える」ことは適法にできます。
しかし、会社が「本人からの申し出でなければ受け付けない」などと主張してくるケースもあり得ます。

会社が頑なに応じないケースでは、一般の退職代行業者はそれ以上踏み込んだ対応はできません。
そのため、結局自分で会社と連絡を取らなければならない状況に陥ることもあります。

そうなれば、退職代行サービスを利用した意味がなくなり、精神的な負担が増えてしまうかもしれません。

退職金や未払い残業代を受け取れない

いわゆる「ブラック企業」のような対応の悪い会社の場合、退職時に退職金や未払いの残業代を支払ってくれずに、トラブルに発展するおそれがあります。

このようなケースで退職金や未払い残業代を支払ってもらうには、会社との交渉が必要です。

しかし、一般企業による退職代行サービスを利用していた場合、弁護士資格のない一般の退職代行業者が交渉を代行することはできません。
そのため、場合によっては本来受け取れるはずだったお金を諦めなければならなくなり、経済的な不利益を被るリスクも出てきます。

有給休暇を消化できない

退職にあたって有給休暇を消化しようとすると、会社から「業務に支障が出る」「引継ぎが終わっていない」などとして、有給申請を承認しないと主張される場合があります。

有給休暇の取得は労働基準法で定められた労働者の権利ですが、その消化についても会社と「交渉」しなければなりません。

もし一般の退職代行業者に退職代行を依頼していた場合、一般の退職代行業者は有給消化について会社と交渉できません。
そのため、有給休暇を消化できないまま退職せざるを得なくなるおそれがあります。

会社から損害賠償を請求される

退職する際、会社から「急に辞められて損害が出た」などと、脅しや嫌がらせ目的で損害賠償を請求されるケースが稀にあります。

従業員には退職の自由があるため、退職すること自体を理由とした損害賠償請求が認められる可能性は低いといえます。

ただし、業務の引継ぎが必要なのにまったく行わなかった場合や、会社のパソコン内のデータを削除したような場合は、それらを理由として損害賠償を請求されるおそれもあるため注意が必要です。

退職後に必要書類が送られてこない

退職の際、会社が嫌がらせ目的で離職票などの必要書類を交付してくれないことがあります。

その場合、ご自身でハローワークや労働基準監督署に相談し、離職票の発行を促してもらう必要があるため、余計な手間がかかってしまいます。

予想以上の料金を請求される

一見すると料金が安い退職代行サービスであっても、基本料金に加えて「オプション料金」などが追加され、最終的に高額な料金を請求されることがあります。

たとえば、即日対応や有給消化のサポートなど、項目ごとに別途料金設定しているケースや、雇用形態などによって追加料金を設定しているケースなどです。

依頼する前にきちんと確認しておかないと、想定外の出費になりかねないため、注意しましょう。
特に、価格の安さのみでサービスの利用者を募っている退職代行業者には注意が必要です。

退職代行でトラブルが起こる原因は?

会社に問題がある

会社側に退職代行サービスに関する知識がない場合や、勤務先がいわゆる「ブラック企業」のような対応の悪い会社である場合、トラブルが起きやすいといえるでしょう。
たとえば、退職の拒否・妨害、退職金などの不払い、嫌がらせをされるなどのトラブルが起こることが考えられます。

しかし会社側の対応に問題があるようなケースでは、退職代行を利用せずご自身でどうにかしようとしても、すんなり退職できない可能性が高いです。
そのため、退職代行サービスを利用するメリットも大きくなりやすいといえます。

退職代行業者の対応が不十分

退職代行業者の経験不足や対応の質、対応できる範囲によって、トラブルが起こることもあります。

実績の少ない業者や料金が極端に安い業者の場合、希望する対応をしてもらえないかもしれません。

特に弁護士資格を持たない一般の退職代行業者の場合、退職に関する交渉ができないため、「有給消化できない」「未払いの残業代を諦めざるを得ない」など、損をしてしまう可能性もあります。

利用者自身の準備不足

なかには、利用者自身の選択や準備が不十分だったことが原因でトラブルになることもあるため注意が必要です。
たとえば、事前によく確認せずご自身の希望する対応内容に合わないサービスを選んでしまうと、希望通りに退職できないおそれや、予想外の費用がかかってしまうおそれがあります。

また、「会社と過去にトラブルがあった」など重要な事情を隠したまま退職代行を依頼してしまうと、あとになってトラブルに発展するリスクも高まるため注意が必要です。

退職代行で起こり得るトラブルを防ぐ方法

退職代行の利用に伴うトラブルは、以下の方法で発生のリスクを下げることができます。

  • 料金とサービスの範囲を確認する
  • できる限り事前に退職の準備をする
  • 正しい情報を伝える
  • 弁護士に依頼する

それぞれ詳しく見ていきましょう。

料金とサービスの範囲を確認する

退職代行サービスの料金は業者によって大きく異なります。

一般的には数万円から十数万円程度であることが多いですが、料金体系や追加料金の有無をしっかり確認しましょう。また、解約条件なども把握しておくことが重要です。

一方で、料金がどれだけ安くても、サービスの範囲が希望する内容に対応していなければ意味がありません。
退職の意思表示だけなのか、交渉もできるのかなど、対応可能なサービスの範囲もしっかり確認しておきましょう。

できる限り事前に退職の準備をする

退職代行サービスを利用する場合でも、できる範囲で退職の準備を進めておくことで、トラブルのリスクを大幅に減らせる可能性が高まります。
たとえば、以下の事前準備をしておくとよいでしょう。

  • 引継ぎ資料を残す
  • 私物を回収しておく など

退職できる準備が整っていれば、会社から直接連絡がきたり、「業務に支障が出た」などと言われたりすることを防げます。

正しい情報を伝える

退職の手続をスムーズに進めるためには、依頼する退職代行業者に対して、ご自身の状況や会社との関係について正確な情報を伝えることが大切です。

特に、弁護士に退職代行を依頼するケースで、退職に関わる交渉を任せる場合には、具体的かつ正確な情報が必要になります。

そのため、聞かれたことには正直に答えるようにしましょう。

特に、会社との過去のトラブルや、競合他社に就職しない約束などの特別な契約がある場合は、必ず伝えるようにしてください。
これらの事情は、退職交渉や退職後の見通しに影響する可能性もあるためです。

弁護士に依頼する

退職代行の利用に伴うさまざまなトラブルを防止し、また、万が一トラブルが起きた場合に適切に対処するためには、弁護士に依頼することをおすすめします。

弁護士(法律事務所)による退職代行サービスであれば、弁護士法に違反するリスクなく会社と交渉を行えるため、安心して退職手続を任せられるでしょう。

なお、「弁護士監修」「顧問弁護士がいる」などと謳って、弁護士が直接会社と交渉してくれるかのようにアピールしている退職代行業者もありますが、弁護士による退職代行とはまったく性質が異なります。

たとえ「弁護士監修」であっても、弁護士資格を持たない一般の退職代行業者が交渉を代理することはできないため、注意が必要です。

退職代行を弁護士に依頼するメリット

退職代行を弁護士に依頼すると、以下のようなメリットもあります。

  • 非弁行為のリスクがない
  • 退職に関するさまざまな交渉ができる
  • 法的問題にも対処できる

それぞれ詳しく見ていきましょう。

非弁行為のリスクがない

弁護士に退職代行を依頼する最大のメリットは、非弁行為のリスクが完全にゼロであることです。

弁護士は法律事務の専門家であり、依頼者の方の代わりに交渉や請求を行うことが法的に認められています。

そのため、一般の退職代行業者を利用する際の「どこまでが適法か」という不安が一切ありません。

また、相手が弁護士だとわかれば、会社が不当な主張や嫌がらせをしてくる可能性も低くなるはずです。

退職に関するさまざまな交渉ができる

弁護士は、代理権の範囲内であなたの代わりに退職に付随するあらゆる交渉を行う権限を持っています。
具体的には、以下のような交渉・請求が可能です。

  • 有給休暇の取得交渉
  • 退職日の交渉
  • 未払い残業代の請求
  • 退職金の金額や支払方法の交渉
  • 業務の引継ぎに関する交渉 など

一般の退職代行業者では、会社から「退職は認めない」と言われてしまえば、それ以上の交渉ができません。

一方、弁護士であれば会社から反論されても法的根拠を基に交渉できるため、退職に失敗する可能性も低くなります。

法的問題にも対処できる

弁護士であれば、万が一法的なトラブルに発展した場合でも適切に対応することが可能です。

たとえば、退職時に会社から「損害賠償を請求する」と言われた場合でも、弁護士であれば法的根拠に基づいて適切に交渉できます。

また、あなたが会社に対して残業代請求などをしたいと考えている場合も、交渉はもちろん場合によっては労働審判や訴訟まで、一貫して手続を任せることが可能です。
そのため、退職に伴う精神的な負担や不安を大幅に軽減できるでしょう。
ただし、弁護士によって、こういった内容の対応をすべて扱うのか、一部だけ扱うのかは異なってきますので、具体的にどの行為が退職サービスの対象となるのかや費用をきちんと確認して、自分に適したサービス内容の契約をするとよいでしょう。

まとめ

退職代行サービスを利用する際、ご自身の状況に応じた適切な退職代行業者を選ばないと、思わぬトラブルに巻き込まれてしまうおそれもあります。
そのため、サービスの対応範囲や料金などをしっかり確認し、できる範囲で事前準備をしておきましょう。

無用なトラブルを避け、安心して退職するためには、弁護士による退職代行サービスを利用することをおすすめします。

アディーレ法律事務所なら、退職代行に関するご相談は何度でも無料です。
お一人で抱え込まず、まずはお気軽にお問い合わせください。

監修者情報

髙野 文幸
弁護士

髙野 文幸

たかの ふみゆき
資格
弁護士
所属
東京弁護士会
出身大学
中央大学法学部

弁護士に相談に来られる方々の事案は千差万別であり、相談を受けた弁護士には事案に応じた適格な法的助言が求められます。しかしながら、単なる法的助言の提供に終始してはいけません。依頼者の方と共に事案に向き合い、できるだけ依頼者の方の利益となる解決ができないかと真撃に取り組む姿勢がなければ、弁護士は依頼者の方から信頼を得られません。私は、そうした姿勢をもってご相談を受けた事案に取り組み、皆様方のお役に立てられますよう努力する所存であります。

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