残業代請求などの労働問題は弁護士に無料相談 アディーレ法律事務所

基礎知識 ご相談の流れ 選ばれる理由 事務所案内 弁護士紹介 弁護士費用

給料・賃金の未払い

給料が消えてしまう?請求しにくいと思って、黙っていませんか?
~未払い給料を請求するには~

例えば、下記のケースを考えてみましょう。

あなたの会社では、業績不振により3年もの間、給与の支払いが滞っている状態です。全額支給される月もあれば、給与の半分にも満たない額を支給される月もあります。

この場合、未払い分の給料は請求できるのでしょうか?

給料がきちんと支払われない状況が続いていると、正直請求しづらいですよね。しかし、未払いの給料を請求できる権利には時効があり、一定期間経つと請求できなくなってしまうのです。

1.給与支払いの5原則

残業する会社員

今回のケースでは、本来支払われるべき給料が支払われなかったり、額が減って支払われたりしています。このようなケースでは、会社に対して請求しづらいことから、やむを得ず見て見ぬフリをしてしまう方も少なくないようです。当事務所にご相談に来られた方の中には、「辞めるときに一括請求しようと思っていた…」と考えていた方もいらっしゃいます。

しかし、そのような考え方は大きな間違いであり、とても危険なものなのです。
そもそも、給料というのは生計の基本となる大事なものですから、法律上、多くの決まりごとが定められています。それは、次の5つです。

  1. 通貨払いの原則
  2. 直接払いの原則
  3. 全額払いの原則
  4. 毎月1回以上払い
  5. 一定期日払いの原則

この5つの原則が組み合わされることによって、毎月一定額の給料が必ず受け取れるような仕組みになっているのです。

ですから、そもそも給料が支払われたり支払われなかったりすることは、これらの原則に違反することになってしまいます。さらに、このような状態を放置していると、もっと恐ろしいことになってしまう危険性があるのです。

2.給料の請求権の時効

法改正により、2020年4月1日以降に支払日が到来した賃金請求権の消滅時効期間は、2年から3年に変更となりました。2020年3月31日までに支払日が到来した賃金請求権の消滅時効は、従前のとおり、2年のままとなります。

また、退職金については、その金額が大きいことや、会社を辞めているため請求が簡単にできない等の理由から、法改正後も消滅時効期間は5年のままとなります。

では、今回のケースをもとに、賃金請求権の時効について支払日到来別に比較してみましょう。

2020年3月31日までに賃金の支払日が到来した場合(旧法が適用)

法改正以前の労働基準法では、給料(賃金)に関する請求権は、2年間の時効にかかると定められていました。どうして2年という短い期間なのか不思議に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、当時の民法では1年間で時効消滅するとされていたところを2年に延ばし、給料については特別に保護しているのです(労働基準法第115条)。

ですので、2年間未払いの賃金を請求せずに放置していると、権利が消滅してしまいます。これは、残業代についても同様です。

2020年4月1日以降に賃金の支払日が到来した場合(新法が適用)

法改正後の労働基準法では、給料(賃金)に関する請求権の時効期間は、5年に延長されました(民法第166条1項)。しかし、そうすると、労働基準法第115条の定める時効期間「2年」の方が、改正民法の定める時効期間「5年」より短くなり、労働者を保護することが出来なくなる矛盾が生まれたため、当面は消滅時効期間を3年とすることになりました(今後、5年に変更される可能性があります)。

ですので、2020年4月1日以降に支払い日が到来した賃金について未払いがあった場合は、2020年4月1日を起算点として2023年3月31日までの最大3年間分の未払い賃金を請求することができます(残業代も同様)。ただし、2020年3月31日以前に支払い日の到来した賃金について請求したい場合は、従前のとおり、消滅時効期間は2年のままとなりますので、2020年3月31日から遡った最大2年間分の未払い賃金を請求していくことになります。

3.今回のケースでは

とはいえ、理屈としては分かっていても、実際に会社に対して未払い分の給料を請求するのは気が引けるという方も少なくありません。今後も勤め続けていく会社ですから、関係を悪化させたくないという気持ちもよく分かります。

ただし、消滅時効の制度には、進んでいる時間をリセットすることができる「更新」(※1)という手続があります。「今すぐに支払え!」と請求しないまでも、後で会社に開き直られることがないように、未払い給料があることを認めさせたり、一筆書いてもらったりするなどの対応も必要だと思われます(難しい法律用語で、これを「債務の承認」と呼びます)。

ただし、会社との関係が良好であり、いずれ絶対に支払うと言われているような場合には、あえて会社と波風を立たせる必要はありませんから、そのまま信じて待つことが効果的な場合もあり得ます。

4.給料が未払いになっていたら、弁護士に相談を!

会社からの給料が未払いになっていたり、減額されてしまっていた場合には、ひとりで悩まずに法律と交渉の専門家である弁護士に相談することをおすすめします。

未払い給料の請求は、退職時であれば特に躊躇する必要はありませんが、そのまま現在の勤務先で働き続ける場合には、会社との関係や自身が置かれている状況によって、最適な解決方法が変わることもあります。

どうすればよいのか分からない場合には、ぜひ弁護士にご相談ください。誰かに相談するだけで気持ちが軽くなりますし、労働条件や就業規則などを検討し、今後の対応についてアドバイスを受けることもできます。

いくら経営が厳しいといっても、あなたが一生懸命働いたお金です。未払いの賃金請求には時効があることを忘れることなく、最適な方法でしっかり請求しましょう!

  • ※1 法改正以前は、「中断」という文言で規定されていましたが、法改正後は、「更新」という文言で規定されることになりました。

弁護士  正木 裕美  [愛知県弁護士会]

残業代請求に関するご相談は何度でも無料!

  • 残業代請求のご相談なら、何度でも無料です!
  • 会社に対して、何らかの請求や主張をするお考えがない場合、ご相談をお受けしておりません。
    あらかじめご了承ください。

0120-610-241 朝9時~夜10時まで土日祝日も休まず受け付けております