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今の仕事がつらい。うつ病と診断されたら会社を退職できる?できない?

ある日、病院で診察を受けたら「うつ病」と診断された。体がだるく、会社に行くのがつらい。仕事のことを考えると頭が働かなくなる…。

本コラムでは、上記のように、ご自身の体調が優れず、しばらく仕事を休みたい、会社を辞めたいという方に参考となる情報をご提供いたします。退職以外にも選択肢がいくつかありますので、併せてご紹介いたします。医師から「うつ病」と診断されて、退職するかどうかお悩みの方の一助となれば幸いです。

今回の記事でわかること
  • うつ病と診断されたら仕事を休んでもいい
  • うつ病と診断されたときの退職方法
  • うつ病と診断されたときの退職以外の方法

うつ病とは

うつ病とは、気分障害の一つ。気持ちが落ち込む(抑うつ状態)、眠れない、食欲が出ない、疲れやすい、不眠(または過度に寝てしまう)などの症状が現れます。日本では、100人中約6人が生涯のうちにうつ病を経験するともいわれ、重症化すると、自殺念慮(死んでしまいたいという気持ち)が現れることもあります。

うつ病を克服するためには、早めに医師などの専門家に相談することが重要であるとされています。また、うつ病の治療にあたっては、心身の休養を十分にとることが重要だと言われており、十分な休養をとるために、会社を休職・退職するという手段も有効であると考えられます。

仕事とうつ病の関係

「仕事が楽しくて仕方がない」、「仕事が生きがいだ!」という方もいらっしゃるでしょう。
一方で、以下のような理由から仕事が精神的な負担になっているという方も少なくないと思います。

  • そもそもやりたい職種ではなかった
  • 残業時間が長すぎる
  • 上司からパワハラを受けている
  • 顧客からのクレーム対応がつらい など

そして、このような精神的・身体的ストレスによって、うつ病になる可能性や、すでにうつ病になっている場合には病状が悪化するおそれもあります。

実際にうつ病になった場合は、主治医の指示のもと、必要があれば会社を休む、あるいは会社を退職するなどして、ご自身の心身の健康を守ることも考えなければなりません。

うつ病になったら退職するしかない?仕事はどうなる?

仕事や業務内容を変えてもらう

現在の業務内容、業務量で仕事を続けることは難しいが、ほかの業務なら行えるという場合には、会社に伝えて業務内容を変えてもらう、業務量を減らしてもらうなどの対応をお願いすることが考えられます。

欠勤する

うつ病の症状から、出勤を続けるのがつらいということであれば、主治医にご相談のうえで、病欠として会社を欠勤するのも一つの方法です。

欠勤した分の給料は支払われないものの(有給休暇が残っていれば有給を消化することでその日の給与は支払われます)、無理して働き続けて病状が悪化しては元も子もありません。そこで、出勤を継続するか、しばらく欠勤するかは主治医とよくご相談いただくことをおすすめします。

休職する

休職制度とは

会社に傷病休職の制度がある場合は、この制度を活用できる可能性もあります。

傷病休職制度は、業務外の傷病による長期欠勤が一定期間におよんだ場合にとられる手段です。労働者を休職扱いとし、会社が設定する一定期間内に、うつ病が「治癒」した場合は復職、「治癒」しなかった場合は退職または解雇とすることが一般的です。

そして、通常、会社が傷病休職制度を設けている場合は、就業規則にその旨が記載されています。就業規則は、休日がいつか、休憩が何分かなど労働条件が記載された書面のことで、労働基準法上、労働者が閲覧できる場所に置いてある必要があります(労働基準法第15条、第89条、労働基準法施行規則第5条1項11号)。

そのため、まずは就業規則をご確認いただき、傷病休職制度がある場合は、会社に傷病休職制度の利用ができないか確認してみてください。休職が認められれば、会社が定める期間中に、今の仕事を続けるか退職するかを判断する時間的なゆとりが持てます。

会社に特別な定めがない限り、休職期間中に賃金は支払われないものの、私傷病による休職の場合には、業務に従事できなくなった日から起算して3日を経過した日から業務に従事することができない期間の傷病手当金が支給されます(健康保険法第99条。協会けんぽでは受給開始日から最長1年6ヵ月が支給期間とされています)。つまり、働けない期間について、働けなくなった日(=ここでは休職開始日)から数えて4日目以降から傷病手当金が支給されるのです。

傷病手当支給要件

復職する場合

主治医から復職可能という診断が出て、あなたも引き続き今の会社で働き続けることを希望される場合には、復職し、仕事を続けることとなるでしょう。

復職するためには病気が「治癒」していることが必要です。
「治癒(=復職の条件)」とは、裁判例で次のように判断されています。

「労働者が職種や業務内容を特定せずに労働契約を締結した場合においては、現に就業を命じられた特定の業務について労務の提供が十全にはできないとしても、その能力、経験、地位、当該企業の規模、業種、当該企業における労働者の配置・異動の実情及び難易等に照らして当該労働者が配置される現実的可能性があると認められる他の業務について労務の提供をすることができ、かつ、その提供を申し出ているならば、なお債務の本旨に従った履行の提供があると解するのが相当である。」(片山組事件・最一小判平成10年4月9日)

これは、私傷病により特定の業務ができなくなった労働者が、ほかの業務なら行える状態であり、かつ会社もほかの業務を提供できる(=配置転換が可能である)とき、労働者からほかの業務を行える旨の申し出があったときは、会社はそのほかの業務に就かせることを認めるべきであるというものです。今の仕事を続けることはできなくても、ほかの業務ならできそうだという場合、本人の意思や健康状態、会社との調整などによりほかの業務を任せてもらえる可能性があります。

以前とまったく同じ業務内容、業務量の仕事はこなせないものの、別の業務や業務量を調整すれば職場復帰も可能であるという場合には、その旨を会社に伝え、会社の対応を待つこととなります。

退職する

いつでも退職できる?

民法では、退職の意思を表示してから2週間経過後、退職できるのが原則です(民法第627条1項)。例外的に、たとえば、1年間という期間限定の雇用契約で入社された場合、その期間が過ぎる前の退職については、「やむを得ない事由があるとき」でないと退職することはできないとされています(民法第628条)。もっとも、このような場合でも、期間途中の退職について会社側が同意すれば退職可能です。

退職の方法

退職の方法は法律で決まりがあるわけではありません。なかでも、口頭で上司などに伝える方法、退職届を提出する方法が一般的です。

会社から引き止められたら?

あなたが退職をしたいと会社に伝えたとき、会社からは「うつ病って気持ちの問題でしょ?そんな甘えた理由での退職は認められない」、「ウチは人手不足だから、新しい人を採用するまで辞められない」といって退職を引き止められるかもしれません。しかし、このような理由で労働者を退職させないことは、法律上認められません。

そもそも、うつ病は自分への甘さやだらしなさが原因ではありません。ただでさえ心身がつらいあなたが、会社からの引き止めにあうなか、会社と退職に関するやりとりをするのは精神的にご負担になるかと思います。そのようなときは、弁護士事務所が提供している退職代行サービスを活用することもご検討ください。弁護士が会社とやりとりをしますので、あなたの精神的負担は軽減されるでしょう。

アディーレ法律事務所では、退職代行サービスに関するご相談を受付中です。退職はもちろんのこと、退職に付随する離職票の発行や有休消化の交渉などをあなたに代わって行います。詳しくは、こちらをご覧ください。

うつ病による退職は弁護士への相談がオススメ

本コラムをご覧いただきありがとうございました。

うつ病と診断され、体や気持ちがつらい方は、まずはゆっくり休んで心身の健康を守るのが最優先です。無理をして働き続けると体調悪化を招いてしまうかもしれません。

もし、会社に行くのがつらい、今の仕事を続けるのが難しいという場合は、主治医ともご相談いただきつつ、休職や退職、ほかの仕事に変えてもらうことなどをご検討ください。あなたのこれからのためにも、無理なく生活を送ることが重要です。

また本来、退職の自由があるにもかかわらず、会社から不当な引き止めにあっているという場合には、交渉に精通している弁護士への相談もご検討ください。弁護士事務所の退職代行サービスを利用することで、スムーズな退職ができる可能性が高まります。さらに、弁護士に退職代行を依頼することで、退職に関する離職票の発行や有給消化の交渉などを代わりに対応してもらうことができます。無理のない範囲で退職手続を進められるよう、弁護士がサポートしてくれるはずです。何かお困りのことがあれば、お気軽にご相談ください。

監修者情報

弁護士

小嶋 泰仁

こじま やすひと

資格
弁護士
所属
東京弁護士会
出身大学
南山大学経営学部、中央大学法科大学院

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弁護士  正木 裕美  [愛知県弁護士会]

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