雇止め・派遣切り

非正規雇用だからといって,あきらめてはいませんか?
~雇止めであっても闘える!~

Hさん

Hさんのケース

私は,今の会社に,期間1年の契約社員として雇われ続けて4年になります。ところが,今年になって,契約を更新しないと言われてしまいました。採用されたときには「1年契約だが,基本的には毎年更新していく」と言われていましたし,前回の更新のときには,「来年からは正社員として雇用することになるかも」とまで言われていたので,すごくショックを受けています。

私の周りでは,契約社員から正社員になった人もたくさんいるみたいです。でも,契約社員のような非正規雇用の場合はこういう話はよく聞きますし,仕方のないことですよね?

それは違います。Hさんの場合は,契約社員であっても,正社員とほぼ同様の法的な保護が受けられる可能性が高いです。Hさんのケースは「雇止め」と言われる行為にあたり,Hさんを雇止めるための相当の理由がない限り,更新拒絶は無効であり,これまで通り雇用契約が更新されたものとして扱われることになります。

1.雇止めとは

雇止めとは

雇止めとは,期限の定めがない雇用契約である正社員とは異なり,労働期間の定めがある非正規雇用の労働者に対して,労働契約の更新を認めない(更新拒絶する)ことをいいます。言い換えると,有期雇用契約の場合において,期間満了をもって契約の更新をしない場合を「雇止め」というのです。

期間の定めがあり,期間が満了したことをもって契約を打ち切るとなると,契約の更新を期待していた労働者は,生活の糧を失い困ってしまいます。そのため,この雇止めをめぐって争いになるケースが少なくありません。

2.雇止めの法律関係

雇止めについて,法律的にはどのように考えればよいのでしょうか。

原則として,期間に定めがある契約ですから,期間が満了すれば,その契約の効果は切れることになります。よって,労働者としても,期間が満了すれば契約関係が終了するものだと思って行動しなければなりません。

しかし,期間が満了したとしても,契約が更新される場合があることを忘れてはいけません。職種にもよりますが,有期雇用契約の更新を繰り返すことが一般的である場合もあります。

このように,労働者からみて,今回もまた当然更新されるはずだという期待感を抱くことがやむを得ないような場合であっても,一律に期間が満了したことをもって契約を終了することができるとなると,労働者に対して不測の損害を与えることになりかねません。

そこで,一定の場合には,期間が満了した場合の更新拒絶について制限が加えられ,期間の定めのない正社員とほぼ同様の保護を受けられることになるのです。

3.雇止めの効力はどう判断されるか

雇止めが有効か否かは,有期雇用契約が,正社員のような期間の定めのない雇用契約と実質的にみて異ならないような状態に至っているかどうかで判断されます。実質的にみて,期間の定めのない雇用契約と異ならないような状態に至っているのであれば,労働者が更新に対して期待を抱くことは当然だと考えられるからです。

また,そのような状態ではなかったとしても,客観的にみて更新を期待してしまうような場合であれば,雇止めをすることが相当であるという合理的な理由が必要とされます。非正規雇用といっても,期間さえ満了すれば自由に契約を打ち切ることができるというわけではないのです。

もっとも,あくまで有期雇用は有期雇用ですから,期間の定めのない雇用契約を締結している正社員とまったく同じというわけにはいきませんので,注意が必要です。そして,どのような事情があれば期間の定めのない雇用契約と実質的にみて異ならないような状態に至っているといえるかという点については,業務の内容(臨時の業務内容か否か等)やこれまで更新した回数,雇い入れの期間,更新する旨の明示の有無,更新の条件,勤務実態等から,客観的に判断していくことになります。

4.今回のケースでは

Hさんの場合,契約締結時に「基本的には更新する」と説明を受けていますし,これまでに3回の更新を受けています。また,契約社員から正社員になることが往々にしてある会社であり,前回の更新時には正社員になることもほのめかされていることからすると,期間の定めのない雇用契約と実質的にみて異ならないような状態に至っていると考えるのが妥当です。そのため,雇止めは無効と判断される可能性が高いでしょう。

5.雇止めや派遣切りで悩んだら,弁護士に相談を!

雇止めのように,会社から契約を更新されなかったり,派遣契約の終了(いわゆる派遣切り)にあった場合には,ひとりで悩まずに法律と交渉の専門家である弁護士に相談することをおすすめします。誰かに相談するだけでも気持ちが軽くなりますし,雇止めを無効にすることで,これまで通りの勤務を続けられたり,転職のための準備期間を得ることができます。

非正規雇用だからといって,会社のいいなりにはならずに,「おかしいな」と思ったら,まずは弁護士にご相談ください。

弁護士 篠田 恵里香

残業代請求のことなら 何度でもご相談無料

0120-610-241

  • 残業代請求のご相談なら,何度でも無料です!
  • 法律相談実績35万人のアディーレだからできる,安心サポート!
  • 会社に対して,何らかの請求や主張をするお考えがない場合,ご相談をお受けしておりません。あらかじめご了承ください。