職場内でのいじめ,嫌がらせ,職場のうつ

見過ごせません!職場内でのいじめ,嫌がらせ。
~メンタルヘルスケアは会社側の義務です~

Dさん

Dさんのケース

私は,とあるスーパーマーケットで,アルバイトとしてレジの仕事をしていました。勤務を始めた頃は,採用してくれた上司の方ともうまくやっており,やりがいを持って日々の仕事にあたっていました。お昼の休憩時間も職場のみんなと一緒に取り,楽しく過ごしていました。

しかし,ある朝,状況が一変しました。いつもは仲のよい職場の仲間が急に冷たくなっていたのです。事情を確認したところ,直属の上司が「B型の人とは合わない」,「好みの女性に対しては優しくなってしまう」「Dさんは空気が読めない」などと言っていたため,皆上司に気を遣って,私に話しかけないようにしているとのことでした。それ以降,職場の仲間や先輩から頻繁にいじめや嫌がらせを受けるようになりました。私のロッカーが開かなくなっていたり,仕事をするうえで大切な連絡事項を教えてもらえなかったり,タイムカードを隠されるといったことが続いたのです。

最近は,このことが原因で体調不良となってしまい,医師からは「うつ病」との診断を受けています。これは問題ではないでしょうか?できることなら,元の和気あいあいとした職場に戻りたいです。

Dさんのケースは,とても酷い状況で,明らかにに職場内での「いじめ」にあたります。Dさんのケースのような「職場いじめ」の事案は,退職勧奨や退職強要の手段として行われるケースも多く,いじめや嫌がらせを伴った執拗な退職勧奨等が,繰り返し行われるのが特徴です。

このような日常的な職場いじめが続くと,精神的なストレスによる不眠,頭痛,吐き気,下痢,腹痛などの神経症状が出て,体調不良を訴えるようになります。症状が重くなると「うつ病」を発症し,病気欠勤を繰り返した末に長期休職となるケースも多く,最終的には休職期限を過ぎて自動的に退職・解雇を通告されてしまうなど,大変深刻な問題です。

このようないじめは,社会的にみて相当性を欠くだけでなく,法的にも不当,違法な行為であり,場合によっては,いじめた側に刑事上の責任(名誉棄損,暴行,傷害等)や民事上の責任(企業内での懲戒処分など)が生じることになります。そのため,Dさんに深刻な損害が生じる前に,早急に対応する必要があります。

1.職場でのいじめ・嫌がらせとは

職場でのいじめ・嫌がらせとは

いじめとは、同じ集団内で,力関係において優位にある者が,自分より劣位にある者に対し,主観的,客観的にかかわりなく,一方的に,一時的もしくは継続的に身体的,精神的,社会的な苦痛を与えることをいいます。

2.今回のケースでは

まず,Dさんがしなければならないのは,職場における状況を把握したうえで,どのような背景により自分に対するいじめが行われているのかを知ることです。そして,いじめを行ってくる相手方に対して,はっきりと「あなたのやっていることはいじめだ」と宣言することが,それを止めるために必要不可欠です。

Dさんは,いじめの原因がDさんの上司にあることを突き止めています。そのため,上司に対して「あなたの行っていることはいじめである」と,はっきり宣言することが必要です。

つぎに,職場いじめがあったことの証拠を集めることが必要です。これは,いじめの原因となった人物や会社を訴える際に必要となります。しかし,いじめの事実があり,同僚たちが現在も同じ職場で働いているのであれば,上司や会社に不利な証言を得ることは非常に困難です。そこで,いじめの動かぬ証拠を作っておく必要があります。たとえば,録音・録画テープや写真等があれば,その後の交渉や労働審判等で非常に有利に働きます。

では,Dさんは,誰にどのようなことを請求できるのでしょうか。まず,実際にいじめを行っている上司などにいじめを止めさせることが先決です。そのうえで,いじめに対する慰謝料や,病院等に通っていた場合にはその治療費などを請求することができます。また,会社には,労働者にとって快適で働きやすい職場環境をつくる義務があります。そのため,この義務に違反したことを理由に,会社に対しても慰謝料を請求したり,このような上司を雇っていることの責任を追及することもできます。

特に,2008年に施行された労働契約法では,安全配慮義務が明文化され,法的な義務となりました(労働契約法5条)。もし,会社が職場でのいじめを放置していた場合,安全配慮義務違反が問われますし,労働者のメンタルヘルスケアにも取り組まなければなりません。

3.職場内でのいじめ・嫌がらせに悩んでいるのでしたら,弁護士に相談を!

職場でのいじめにお悩みの方は,すぐに法律と交渉の専門家である弁護士に相談することをお勧めします。

誰かに相談するだけでも気持ちが軽くなりますし,いじめが認められれば,その行為を止めさせることによって,会社の職場環境を改善させることができます。さらに,慰謝料や治療費等を請求することも可能です。

いじめは,学校だけでなく,さまざまな集団で起こる問題です。職場もその例外ではありません。理不尽ないじめに対しては,「自分に原因がある」などと思わずに,まずは誰かに助けを求めてください。弁護士は,あなたを職場でのいじめから救うために大きな力になれます。

弁護士 篠田 恵里香

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